歯科技工士とは、大切な人体機能の一部である「歯」を、自然に代わり神に代わって回復するために国家資格として認められた医療専門技術者です。口腔の欠損した部分、そして失われた「歯」を適切な材料を選択し、自然な「歯の形と色」をクリエイトして、健康な天然歯のように見える歯を作る仕事です。歯科医院、病院、歯科技工所、歯科医療機器メーカーなど、就職先は多肢に渡っています。独立開業をしている卒業生も多数います。
NHK「あしたをつかめ」平成若者仕事図鑑において歯科技工士が紹介されました。
NHK「あしたをつかめ」平成若者仕事図鑑において歯科技工士が紹介されました。(2006/06/19 放送)
歯科技工士としての専門知識を学び、歯科技工技術を習得するところが「歯科技工士専門学校」です。学校では、造型学、色彩学、理工学、生物学、解剖学、そして英語。それら基礎的学問に立脚した「歯科学」を学び、福祉、医療従事者としての素質を養います。その上で国家試験に臨み国家資格を取得するのです。
高橋真由美さん
有限会社ケイ・デイ・エル 
クラウン課
愛歯技工専門学校 歯科技工士学科
2004年3月卒業
国家資格を取得し、社会意義の高い仕事であることを実感。より高度な技術の研鑽に努める毎日
■ 母の影響と子どもの頃の思い出から、歯科医療の道へ
母親が医療関係の仕事をしていたこともあって、幼い頃から医療の世界に親近感を抱いていたという高橋さん。子どもの頃に通院していた歯科医院で自分の歯の模型をもらったことが歯科医療に興味を持つきっかけになったという。「当時、歯の模型は歯医者さんが作っているのだと思っていました。でも、後になってあの模型は歯科技工士という職業の人が作っているということを耳にし、おもしろいなあと」。その関心は失せることなく、高校時代には歯科医院のアルバイトまで経験。そして高校3年の進路を決める時、しっかりした資格を持って仕事をしたいという思いが歯科技工士という職業に結びついた。 「元々手先が器用で、子どもの頃から手芸が得意だったこともあり、自分に向いているかもしれないと思いました」。
■ やる気と根気と集中力の結集が形となる喜び
専門学校選びでは、自宅から通えることを条件に資料を取り寄せ、高橋さんは全ての学校を見学。その中で少人数制で、じっくり技術を習得できそうだと感じた愛歯技工専門学校に入学を決めた。卒業後、2004年から(有)ケイ・ディ・エルに入社。実は同社には高橋さんの恩師の友人が歯科技工士として勤務しているという。「恩師からすごい腕前の方がいらっしゃると伺い、その方のもとで働きたいと思ったのです」。現在は、削った歯にかぶせるクラウンやインレーなどを担当。1日に手がける技工物は10数本にものぼる。「入社当初は1本に30分もかかっていましたが、今は半分の時間に短縮できるようになりました」。一つとして同じものがない技工物の製作。細かな手作業が続くため、集中力と根気がいる仕事だ。しかし、費やした労力と時間が形となって見えるところも、この仕事のやりがいとなる。「自分なりに満足のいくものができると、やったぁー!という達成感がありますね」。
■ より質の高いものを作り、社会に貢献したい
この仕事の最大の魅力は、健康に深く関わる歯の治療に貢献できるという社会意義の高さにある。「自分の作った技工物が実際に患者の口腔内にセットされているのを見て、私も人の役に立てていることが実感でき、うれしくなりました」。しかし、学生時代以上にまだまだ勉強することは多い。やはり先輩方の出来上がった技工物を見ると、自分の作ったものは見劣りしてしまい、もっと質の高いものが作りたいという気持ちが募る。「先輩方の仕事ぶりを参考にしながら技術を磨き、いずれは保険外の技工物も任せてもらえるようになりたい」、それが高橋さんの目標だ。歯科技工士は男性の仕事というイメージがあり、高橋さん自身もこの世界に進むことに勇気が要ったという。だが、実際は男女の差別もなく、完全実力主義の世界。国家資格であり、結婚や出産をしても続けられる息の長い仕事である。高橋さんにとっても生涯の仕事となりそうだ。
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